ポール・マルチンクスによるヨハネ・パウロ1世暗殺、アンブロシアーノ銀行頭取ロベルト・カルヴィの不審死

西暦1,982年8月
アンブロシアーノ銀行が強制清算され、新アンブロシアーノ銀行が営業を開始する。頭取にはサン・パオロ・ディ・ブレシア銀行副頭取のジョバンニ・バゾーリが就いた。株主構成と出資比率は以下の通り。
①ポポラーレ・ディ・ミラノ銀行20%
②国立労働銀行16.6%
③イタリア動産金庫16.6%
④トリノ・サンパオロ銀行16.6%
⑤サン・パオロ・ディ・ブレシア銀行10%
⑥全国農業銀行10%
⑦ロマニョーロ信用銀行10%
其の後も、アンブロシアーノ銀行の債務を誰がどう継承するのかに就いての論争が続いた。ベニヤミーノ・アンドレアッタは、此の時のIORの借入金を1,200,000,000ドルと見積もっていた。又、強制清算時に未払いの融資が有った為、イタリア当局の複数の捜査を受けた。IORは、アンブロシアーノ銀行株を1.58%しか保有していないにも拘らず、ポール・マルチンクスの配下のオフショア企業10社に1,000,000,000ドルを貸し出した為、同額の損失を出した。此れが判明した際ローマ教皇庁は、債権者に善意として241,000,000ドルを支払った。マルチンクスは西暦1,986年に此の件に就いて尋ねられた際「アヴェ・マリアの祈りだけでは教会は運営出来ない」と語った。

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