命乞いをするアラム王ベネハダデ2世を生かしたアハブ

7 months ago
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≈紀元前857年
ベネハダデ2世が、兵を招集し、アフェク(現在のイスラエル北部地区)へ進軍する。対するイスラエル王国も、兵を招集して、食糧が配給され、アラム軍を迎えた。其々が向かい合って布陣した。或る時、神の人がアハブに「ヤハウェは斯う言われる。『アラムが、ヤハウェは山の神であって、低地の神ではない、と言っているので、私は此の夥しい大軍を全て貴方の手に渡す。其れによって貴方方は私こそがヤハウェである事を知るであろう』と」と預言した。両軍は向かい合った儘、7日間膠着状態が続いた。軈て戦闘が始まったが、僅か1日でイスラエル王国軍がアラム軍の歩兵100,000名を打ち殺した。アラム軍の残党27,000名は、アフェクの町中に逃げたが、彼等の上に崩れた城壁が落下した。ベネハダデ2世は、アフェクの町中の奥の間に逃げ込んだ。ベネハダデ2世の家来達はベネハダデ2世に「歴代のイスラエル王国国王は憐れみ深い王であると聞いています。腰に荒布を纏い、首に縄を掛け、アハブの下に出て行かせて下さい。そうすれば、貴方の命を助けてくれるかも知れません」と進言した。ベネハダデ2世は此れを許可し、ベネハダデ2世の家来達は、腰に荒布を巻き、首に縄を掛け、アハブの下を訪ね「貴方の僕であるベネハダデ2世が、命を助けて欲しいと申しています」と言った。アハブは「ベネハダデ2世はまだ生きているのか。彼は私の兄弟だ」と返した。ベネハダデ2世の家来達は「ベネハダデ2世は貴方の兄弟です」と同意するとアハブは「行って、ベネハダデ2世を連れて来なさい」と言った。其の通りにベネハダデ2世がアハブの下へやって来ると、アハブは、ベネハダデ2世を戦車に乗せた。ベネハダデ2世は「ベネハダデ1世がオムリから奪い取った町々をお返しします。貴方は、ベネハダデ1世がサマリアにした様に、ダマスカスに市場を設ける事が出来ます」という主旨の発言をした。アハブは「では、契約を結んで貴方を帰そう」と言って、ベネハダデ2世と契約を結び、帰らせた。そしてアハブが目の上に包帯をして誰か分からない様にして歩いていると、道端で待ち伏せしていた或る預言者がアハブに「僕が戦場に出て行くと、丁度其処に、或る人が1人の者を連れてやって来て斯う言いました。『此の者を見張れ。もし此の者を逃がしでもしたら、此の者の命の代わりに貴方の命を取るか、又は銀1タラントを払わせるぞ』と。ところが、僕が何かしている内に、其の者は居なくなってしまいました」と叫んだ。アハブは「貴方は其の通りに裁かれる。貴方自身が決めた通りに」と其の預言者に言った。アハブは急いで包帯を外し、相手が預言者の1人である事を確認した。其の預言者は「ヤハウェは斯う言われる。『私が聖絶しようとした者を貴方が逃したから、貴方の命は彼の命の代わりとなり、貴方の民は彼の民の代わりとなる』と」と預言した。アハブは、機嫌を損ねて、激しく怒って、サマリアの自宅へ帰った。

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