力道山のタニマチ新田新作が日本にプロレスを根付かせ、児玉誉士夫がそれを引き継いだ

西暦1,963年12月8日
22時頃、力道山が、ホテルニュージャパン地下に所在する、児玉誉士夫の側近吉田彦太郎の経営するナイトクラブであるニューラテンクォーターに行く。以下の人間を含む7名が同席した。
①リキ観光開発株式会社専務キャピー原田
②吉村義雄
③リキ・スポーツパレス常務の長谷川秀雄
22：40、暴力団住吉会系二次団体大日本興業の構成員であった村田勝志が来店する。23：10、力道山はトイレに行き、其の後トイレの入口でホステスと立ち話を始めた。村田が力道山の後ろを通った際に、力道山と接触した。トイレの入口は88cmと狭く、力道山の胸囲は130cmであった。力道山は「人の足を踏みやがって此の野郎。ぶっ殺すぞ」と言い、村田の襟首を掴んだ。村田は「踏んだ覚えは無い」と反論するが、口論となり、村田は「あんたみたいな図体の男がそんな所に立っていたらぶつかって当然だ」と言い放ち、懐中に手をやった。其れを見た力道山は「分かった。仲直りしよう」と言った。此れに対し村田は「ぶっ殺すとまで言われては俺の立場が無い。俺の顔が立つ様にしろ」と返した。力道山は、村田の顎を殴り、壁に激突した村田にマウントを取り、激しく殴打した。村田は自身が護身用で所持していたゾーリンゲン社製の刃渡り13.5cmの登山用ナイフを抜き、力道山の左下腹部を刺した。刃の根元まで刺さったが、血はセーターの上には染みていなかった。長谷川は病院に行く事を勧めたが、力道山は断った。力道山は其の場での応急処置を受けた。そして力道山はステージに上がり「皆さん気を付けて下さい。此の店には殺し屋が居ます。早く帰った方が良いですよ」と騒ぎ、「此の店は殺し屋を雇っているのか」と喚きながら、側近に抱えられて店を後にした。其の後力道山はリキマンション内の自身の自宅に帰宅した。其処に、村田の親分でニューラテンクォーターの顧問である小林楠扶が力道山の下を訪れ「申し訳無い。此の責任は自分が取る」と言って謝罪した。力道山は「うん、分かったよ」と応じた。小林が顧問だった関係で、村田はニューラテンクォーターの常連となっていた。又村田は、力道山の結婚式にも出席しており、前年2月にもプロレスラーのリッキー・ワルドーと喧嘩をしていた。村田は警察に出頭しようとしたが、力道山側から表沙汰にしないで欲しい旨の要望が有り、当事者間で和解が成立した。しかし、東声会の構成員8名が村田を襲撃した。応戦した村田は、警察に現行犯逮捕された。村田は、傷害致死罪で起訴され、一審で12年、ニ審で8年、最高裁で懲役7年の実刑判決を受けて服役した。

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